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ー住宅ローンが残っていても不動産売却できる?失敗しない段取りと注意点ー

住宅ローン中の不動産売却がややこしい理由

住宅ローンが残っている状態で家を売ることは珍しくありません。ただ、ローンなしの売却と違って「銀行の手続き」と「抵当権の処理」が必ず絡みます。売買契約が決まっても、ローンを完済できないと基本的に引き渡しができません。なぜなら、住宅ローンには抵当権が設定されていて、買主は抵当権付きの物件をそのまま受け取れないからです。つまり、売却のゴールは「売れた」ではなく「ローン完済と抵当権抹消まで終わった」です。ここを理解しておくと、必要な準備や確認が自然と見えてきます。特に注意したいのは、売却価格の見込みを楽観的に置いてしまうことです。想定より低い価格でしか売れない場合、手元資金で不足分を補う必要が出ることがあります。だから最初にやるべきは、住宅ローン残高と売却相場を並べて現実を把握することです。

まず確認すべき3つ:残高・相場・抵当権

住宅ローン中の売却は、スタート地点での確認が8割です。ここが整うと、あとは手順通りに進めやすくなります。確認するのは、ローン残高、売却相場、抵当権の内容です。ローン残高は金融機関の返済予定表や残高証明で把握し、売却相場は複数社の査定や近隣の成約事例で現実的な価格帯を掴みます。抵当権は登記簿で設定状況を確認します。これらを一枚のメモにまとめるだけでも、相談や判断が一気にスムーズになります。

アンダーローンかオーバーローンかを判定

売却想定価格がローン残高を上回る状態をアンダーローン、下回る状態をオーバーローンと呼びます。アンダーローンなら売却代金で完済できる可能性が高く、手続きは比較的シンプルです。一方、オーバーローンだと売っても完済できず、抵当権を外せないため、そのままでは売却が難しくなります。まずはこの判定を行い、現実的にどのルートを選ぶべきかを決めます。

売却代金の受け取りと完済の流れをイメージ

引き渡し当日は、買主からの代金が支払われ、その資金で住宅ローンを完済し、同日に抵当権を抹消して所有権移転が行われるのが一般的です。つまり、銀行や司法書士も絡む「段取り勝負」になります。どのタイミングでいくら必要かを把握しておかないと、当日に慌てることになります。

アンダーローンの場合:スムーズに売るための段取り

アンダーローンであっても、油断すると手残りが想定より減ることがあります。売却価格からは仲介手数料、契約書の印紙、抵当権抹消の費用、場合によっては測量や修繕費、引っ越し費用などが差し引かれます。住宅ローンを完済できても、手元にいくら残るかは別問題です。だから「売れる価格」だけでなく「手取り額」を早い段階で計算しておくと安心です。また、住み替えを絡める場合は、完済のタイミングと新居購入のタイミングを揃える必要があるため、スケジュール管理も重要になります。

売却前に金融機関へ連絡しておく

売却を検討し始めたら、早めに金融機関へ「売却予定」であることを伝え、完済手続きの流れを確認します。金融機関によって必要書類や受付期限が異なるため、直前だと間に合わないリスクがあります。返済方法がネットで完結するものでも、抵当権抹消は別手続きになることが多いので注意します。

手取りを増やすより「確実に進める」意識も大切

数万円〜数十万円を惜しんで手続きを複雑にすると、引き渡しが遅れて違約金リスクが出たり、住み替えの計画が崩れたりします。住宅ローン中の売却では、価格交渉以上にスケジュールと確実性が価値になります。特に買主がローン利用の場合、相手側の審査期間もあるため、余裕を持った日程が安心です。

オーバーローンの場合:選択肢と現実的な考え方

オーバーローンでも売却できる可能性はあります。ただし、通常の売却とは進め方が変わります。基本は「不足分をどう埋めるか」です。不足分を自己資金で補って完済できるなら、一般の売却として進められる場合があります。しかし自己資金が難しい場合は、任意売却など特別な方法を検討することになります。ここで大事なのは、見栄や希望で判断しないことです。放置して滞納が始まると選択肢が狭まり、生活再建が難しくなります。早めに現状を整理して、できるだけ条件の良い段階で動くのが現実的です。

自己資金で不足分を補うパターン

不足分が比較的小さい場合、貯蓄や親族支援などで埋めて完済し、通常売却として進める方法があります。この場合でも、売却にかかる諸費用を含めた総不足額を正確に把握する必要があります。売却が決まってから不足が判明すると、契約を崩すリスクが出るため、早い段階で試算しておきます。

任意売却という考え方

ローンが残って完済できない場合でも、金融機関の同意を得て売却するのが任意売却です。一般的に、滞納が絡むケースで検討されることが多く、手続きや条件調整が必要になります。ポイントは、勝手に進められないことと、時間に制約が出やすいことです。任意売却を視野に入れるなら、専門家へ早めに相談し、スケジュールと生活の立て直しをセットで考えるのが大切です。

売却手続きの流れ:契約から引き渡しまでで注意すること

住宅ローン中の売却は、契約書の内容や引き渡し条件の設定が重要です。引き渡しまでに完済できる段取りが組めないと、契約違反になりかねません。また、引っ越しのタイミングを読み違えると、仮住まい費用が発生したり、住み替え先の入居が遅れたりします。手続きの全体像としては、査定と媒介契約、売り出し、買付、売買契約、ローン完済の準備、引き渡し当日の決済という流れです。特に最後の決済は、銀行・司法書士・不動産会社・買主が同日に集まることが多く、段取りの漏れがあると当日に詰みます。

契約時に決めておくべき条件

引き渡し日、残代金決済日、契約不適合責任の範囲、設備の取り扱い、引っ越し猶予の有無などを明確にします。住宅ローン中の場合は、抵当権抹消が前提になるため、その手続きが間に合う日程を設定します。焦って短い日程にすると、書類不備でずれたときに大きなリスクになります。

引き渡し当日の「やること」を事前に把握

当日は、買主からの入金、ローン完済の実行、抵当権抹消書類の確認、所有権移転登記、鍵の引き渡しが一連で行われます。本人確認書類や印鑑、必要書類の不足があると止まります。事前にチェックリスト化し、担当者とすり合わせておくと安心です。

よくある失敗と防ぐためのチェックリスト

住宅ローン中の売却で多い失敗は、売却価格の見込み違い、オーバーローンの見落とし、銀行手続きの遅れ、引っ越し時期のズレです。どれも「最初に確認する」「ルールを決める」「余白を持つ」で防げます。最後に、初心者でも使えるチェックリストを用意します。

失敗しないためのチェック項目

・ローン残高を残高証明などで把握した
・登記簿で抵当権の設定を確認した
・査定は複数社で取り、価格の幅を把握した
・売却諸費用を差し引いた手取り額を試算した
・アンダーローンかオーバーローンかを判定した
・金融機関へ売却予定を伝え、完済手続きを確認した
・引き渡し日程は手続きが間に合う余裕を持たせた
・引っ越しや仮住まいの可能性も含めて資金計画を作った

不安があるなら早めに相談すべきケース

オーバーローンの可能性がある、連帯保証や共有名義が絡む、返済が苦しい、住み替えを同時に進める、こういったケースは早めに専門家へ相談した方が安全です。住宅ローンが絡む売却は、早く動くほど選択肢が増えます。

2026.02.27